2018年12月7日金曜日

製材見学会。

今年最後のイベント、製材見学会が行われました。

当日は、トチノキ・クルミ・カエデ・カキなどいろいろな樹種の丸太を製材して、
参加者同士で製材された板を見ながら用途や保存の仕方など、話をしていました。

○木材乾燥について、製材された板は生木でそのまま使おうことはできません。
乾燥という工程が必要になっていきます。
☆私たちが行っている方法
・樹皮を取り除く、付けたまま乾燥をすると虫が入りやすくなる。使う道具は、ハンマやスクレーパ、高圧洗浄機を使う方もいます。きれいにはがすことで、耳付きの天板がとれます。
・管理するために番付する。同じ丸太で区分することで家具にするときやはぎ合せの際共木が使えます。
・桟積みをして乾燥。厚みによって乾燥時間が大きく変わります。1寸1年ともいわれています。板と板の間に桟木を入れることで風が入り乾燥しやすくなります。
厚板では、45㎜くらいの桟を使っています。
・割れ止め防止剤。良質な材や割れやすい板には接着剤のような液体を塗ります、表面の割れを防ぐことと、急激な乾燥を防ぐために。
・人工乾燥による初期乾燥。トチノキなど樹種によってカビやすいものがあります。関東圏のように乾燥する地域ではないと思いますが、会津は湿気が強く材木乾燥には難しいところがあります。人工的に表面を乾燥することでカビの侵入を予防します。
40度~45度ぐらいの低温で2-3週間ほど乾燥します。80度以上の高温だと早く乾きますが、割れやねじれ強度の問題が出てきます。25~30度ぐらいの低温だと、カビなどの菌が喜ぶ温度です。乾燥中に材が菌に侵されてしまいます。
天然乾燥が一番良いとは思っていますが、カビのことや乾燥サイクルを考えると人工乾燥も必要です。

このような工程を過ぎ、材として使えるものとなります。

開会式

製材板の見やすく並べています。値段も付けます。

カキの製材。縞が出ています。

木こりと同じく製材の技術を受け継ぐ若者がいません。